写真特集:ウクレレ試作1
2025年5月25日
セカスクの生徒はみんな、自分でデザインして色を塗ったマイウクレレを持っていますが、今回はいつも使っているDIYキットとは別のもので試しに作ってみることにしました。絵の上手な生徒に協力してもらいます。
今回試作するのは、とてもクオリティの高いウクレレのブランドFamousでおなじみ、キワヤ商会が出しているU-kitです。ボディとネック、指板、ブリッジが全部分かれており、組立難易度はいつもより断然高いですが、わかりやすい組立説明書がついています。木工ボンドも同梱されていますが、組み立てて弦を張ってもはたして強度的に大丈夫なのか、素人目にはちょっと不安なところです。
ボディは製品のウクレレと遜色ない構造と薄さ・デザイン。背面はRが入っています。DIYキットとは思えないほどすばらしい。少し調べたら製品版のKIWAYA KSU-1と同じ基本設計らしいです。付属のナットやサドルもプラスチックではなく質量のあるしっかりしたものです。KSU-1と同仕様だとすると牛骨でしょうか。フレットのエッジは切断面そのままなのできれいに丸める必要がありますね。ペグも良品ですがなんというか普通すぎるので、これは別なデザインのものに変えましょうか・・・
さて、組み立てる前にボディに色付けしていきましょう。
お店を広げました。
調色します。色味や絵柄は生徒に任せています。信頼して自由にやってもらいましょう!
少しずつ塗っていきますが、木材に染み込む程度、木肌が残る程度に薄く塗り広げています。この子が以前に作ったウクレレは塗膜が厚かったのですが、できた後で塗膜が薄いほど音が大きくなる話をしたのを覚えていたのか、前回とは真逆の線で攻めています。ペンキをほんの少しだけ出して刷毛で叩いて伸ばすという、即席で編み出した技法です。センスいいですね!
ボディサイドも色付けします。繰り返しますがわずかにペンキを出して叩き広げるのを繰り返しているため、ただ塗るのと違い大変な作業になっています。雑談をしながら、どんな感じになるのか興味深く様子を見ていました。
少しずつ絵柄も描いていきます。塗り始める前になんとなく柄の下書きはしてあったのですがベース色を塗って消えました。頭の中のイメージを再現・拡張しながら描き進めています。下書きとは違ってきています。
なんか順序があべこべですがボディサイドも再開。生徒のインスピレーションを横から乱さないよう、こちらはうるさく言わず見ています。
背面にも絵柄を描きます。
花火です。ベース色の部分も少しずつ色を変えています。
缶スプレーを使って細かく色を散らしていきます。
さらにディテールの描き込み。はじめからは考えられないほど凝った絵柄になりました!
3時間近くぶっ通しで作業し続けて絵柄完成。すばらしいできあがり、そして集中力です。生徒の感覚を信じて大成功ですね!
木肌をしっかり残したまま着色しました。
この後、組み立てて、せっかく描いた絵が消えないようにウレタンクリアを吹く予定です。この段階で塗膜が厚くなってしまいますが、質感ががらっと変わります。
次回に続きます。